いろいろあった事のてんまつ記(エアコン水がぽたぽた後編)

 (文中の会話は思い出しながらなので正確ではありません。でもだいたいそんなような内容でした。)

 エアコン修理には再び1週間くらいかかるということで、それまでエアコンを稼動させつつゴミ箱に水をためるという日々が続いた。なにせ暑いのでエアコンを止めるわけにはいかない。僕はエアコン大好き人間だ。
 1週間がたち、修理の日が来た。電話がいつかかってくるかと待っていた。今度は携帯ではなく、自宅の電話にかかってきた。
 「2時から3時頃になります。」
 ということで、この日も外出せず家で待っていた。いつくるかわからないし。
 エアコンの修理屋さんが到着。前に来た人とは別な人だった。さっそく部屋にはいってもらいぽたぽた水のたれるエアコンを見てもらった。
 「さっきまではそれほど漏ってなかったんですけど、だんだん漏れる量が多くなりました。」
 「これはかなり漏れてますね。」
 今度もエアコンを壁にかけたまま、がぱっがぱっとパーツをはずしてゆく。それでも前回に比べはずしたパーツ数は多くない。エアコンの中を覗き込む修理屋さん。雑巾で中の水を排水させようとしているのだろうか。
 「あっ!」
 修理屋さんが声を上げた。なんだなんだ。何かに気がついたみたいだ。修理屋さんはいったん家の外に出て、車から何かを持ってくるようだった。再び現れると、細長いハンディタイプのなにかの道具を手にしていた。
 ベランダの外に出て、屋根の上にのった。
 「お客さんもこっちに来てください。」と僕をベランダへと導いた。
 屋根の上にはドレンホースが設置されていた。ドレンホースというのはエアコン内部に溜まった水を家の外に逃がしてやるホースのことだ。ホースの先端にさっき持ってきた細長い何かを差し込んだ。そして後ろの取っ手部分を前方にぐいっと押し込み、すぐに後ろに引いた。まさか、あれはポンプ!?

 こういうの↓





 そのハンディポンプをドレンホースから引き抜いた。するとホースの中からどろっとしたごみのようなものが流れ出てきた。そこでようやく僕にも理解できた。ドレンホース内にコミがたまり、排水できない状態だったのだ。
 「見てください。ホースの中にごみがたまってたんですよ。」
 なぜ前回の修理からそんなに日もたたないうちにドレンホース内がごみでつまったのか。エアコン修理以前は水が漏れたりしなかったのでちゃんと外に排水されていたはずだ。あまりのタイミングの良い(悪い?)トラブルで偶然にしてはおかしいと考えていた。でもよく考えてみると、おそらく、前回のエアコン修理の際にエアコンのパーツをはずしたりつけたりした際の振動、もしくは修理屋さんが雑巾で中を拭いた際にエアコン内部にたまっていたごみが一気にドレンホースに流れ出し、目詰まりを起こしてしまった、なんてことは十分にあっただろう。きっとそうに違いない。それ以外考えられない。エアコンの故障というより、なるべくしてなった、という感じか(僕がエアコンをきれいにしなかったせいです)。
 でもドレンホースが詰まっていたのが原因なんて、おろかな僕には予想すらできなかった。なので、ははぁ~と感心してしまった。修理屋さんは何回かポンプでしゅぽっしゅぽっとドレンホース内に空気を送り込んだ。ごみが大量に出たのは1回目だけで、後の数回はそれほど出てこなかった。
 「一応応急措置的なものなので、再び同じ症状が現れる可能性はなくはないです。ですのでなるべく早めにエアコンのクリーニングをクリーニング業者なりにしてもらった方がいいです。」道具を片付けながら修理屋さんは語った。
 エアコンのクリーニングは前々から考えていたことだ。ホームセンターなんかに行くとそういうポスターが貼られていて気になってはいた。しかしいくら位かかるのかがわからなかった。ネットで調べると普通のエアコンで1万円から、自動掃除機能付きは1万5千円から、となっていた。その値段の後ろの”から”っていうのがあいまいな表現でよくわからなかった。僕の修理してもらったメーカーでもクリーニングを受けているらしい。
 「ただ、今の時期は注文が多いのでお断りしているんですよ。涼しくなってからでいいんでクリーニングを考えてください。」
 メーカーに頼むとエアコン自体をはずして、いったんメーカーで預かり、全体をクリーニングしてから返してくれるらしい。全体をクリーニングなのでエアコンの裏側まできれいにしてくれるそうだ。その代わり少し割高になるが、メーカーに依頼した方が安心できそうだ。
 修理屋さんが帰っていった。部屋に戻る。そこには異音もしない、水もぽたぽたたれないエアコンの姿が。なんていう安心感なんだ。これで部屋に平和が訪れる。

 そう思ったのもつかの間、今度はこれ以上の苦難のときを過ごすことになるとは…。(続く)