ランニング十三日目

 台風も徐々に遠ざかり、日陰にいると風が涼しく感じた。僕の住んでるところは雨もそんなに降らなかった。しかし今回の台風は妙なコースを進んできた。太平洋上で一回転してなぜわざわざ日本を縦断するのか。嫌がらせとしか思えない。まるで意思のようなものでも持っているようだ。
 足の痛みもひき、ランニングがしたくなってきた。あまり休みたくない。今夜はもわっとした外気でもない。ランニングの格好に着替えた。さぁランニングに行くぞ。この選択がのちのち後悔するはめに…。
 家から出発。暑さ的には特別苦しいというほどでもない。足も順調。今のところ痛みもない。これは・・・いけるのか?とか思った。
 信号が赤に。ちょっと小休止。
 再び出発。そういえばインソールを変えたんだった。新しく買ったインソールはもともと付いていたインソールと比べて1.5から2倍くらいの厚みがあった。こんなに厚みに違いがあったんだ。なんか新インソールはとてもよさそう。しかしいざシューズに足を入れると…きつい!インソールの厚みでシューズの内部がせばまったっぽい。なんとか足は入ったが、今思えば靴ひもで調節するべきだった。走り出していまさら遅いけど。
 左足のかかと後ろがなんか靴擦れのような痛みを感じる。ということはサイズが合っていないということだ。なんかよけいなことするとどんどん足への苦痛が増してくるような気がしてきた。
 今日はランニングタイツをはいてこなかった。タイツはかない方がきっと涼しいだろうと思った。やはり足が涼しい。まぁでも涼しいからといって足の疲労とはあまり関係ないんだけど。
 好調ではないが、不調ではないランニングといったところ(この時点では)。ひざも痛くない。足も疲れてはいるが重くはない。左足の靴擦れの痛みが気になる。
 折り返し地点が見えてきた。今日はいけるのか、と思った。しかし徐々に両ひざに痛みが。これはまずい。折り返し地点を過ぎたころにはその痛みが顕著になってきた。だめだ、これいじょう走ると取り返しが付かなくなりそうだ。
 ランニングコースの半分過ぎ。痛みに耐えかねてリタイヤ。歩きに転じる。
 まるで落ち武者のような、敗軍の兵状態で歩き続ける。家までまだ遠い。歩みを進めるたびにひざに痛みが走る。はぁはぁ息をし、身体は汗まみれ。ヘアバンドで頭が痛い。まだ早かった。3,4日休んでもまだまだダメだった。なんて情けないんだ。遠くの信号が赤に変わり、青になり、赤になり、青になり…。遠くから見続けながら歩いた。走ればすぐなのに。
 ふらふらになりながら家に到着。軽くストレッチをして家に入る。いたたたた…早くアイシングしないと。アイシングの準備の最中もひざが痛い。どうにか氷と水をいれ部屋へ。うう、気持ちいい。放心状態でひざを冷やす。だんだん眠くなってきた。きっと体全体が疲れているんだ。
 ひと月位ランニングは中止しないとダメだ。完全に治してからじゃないと。ランニングするのもつらいし、ランニングできないのもつらい。
 でも「ゲル」はいいよ。あのぷにぷに感。きっと以前よりも衝撃を吸収してくれたと思う。