夜中ランニング4日目

 運動施設でのランニングに慣れてきた。家からランニングの方が楽ではあるけれど、やっぱり施設の方がコースも平坦だし、足腰への負担も少ないだろう。足腰が痛くなったら走ることもできなくなるし、それを考えるととっても安心感がある。
 体育館の1階では球技の練習をしている学生やらがけっこういるし、自分も頑張らなきゃとか思ったりもする。今日は1階では男子女子中学生がバレーボールの練習をしていた。そして別のコートでは学生4人がバトミントンをしていた。
 バレーの方はけっこう気合が入っている様子。特に女子の方が甲高い声を出して練習にいそしんでいた。コーチの人も熱の入った指導をしている。あぁ、若いっていいよね。
 僕はというといつもの通り、支度を終え、準備体操、そしてウォーキングで1周まわる。そしてスタート。
 本日の体育館は少しあったかいようだ。最初からもうやめたいモードに入る。こんなあったかいなかでランニングしたくないよ。この熱気に体力を奪われそうだ。もうちょっとこの体育館は風通しを良くするとか、気温管理に敏感になって欲しい。とはいうものの、一度走り出したら、しばらくはとまることは許されないのだ。しばらくというのはいつもの35分間。35分間は走り続けなければいけない。
 今日のランニングコース上には僕のほかに、おじさん2人、主婦っぽい人1人、中学性男子、小学生の女の子がいた。僕が走りはじめて、おじさん1人が太極拳っぽいなにかをはじめた。おい、ここはランニングコースだよ。と、僕の接近に気づいたのか、避けてくれた。以前から疑問に思っていること、太極拳って強いのかな。中国にはいろんな拳法があって面白いよね。僕的には少林寺拳法(日本発祥なんだっけ?)とか、酔拳が強かったらいいのにと考えている。お酒が飲めない僕には酔拳は無理なのか。僕はノンアルコールビールで酔ってしまう男だ。ノンアルコールビールを使えば、僕も強くなれるのか?
 10分くらい経って、もうひとりのおじさん、主婦っぽい人、中学性男子、小学生の女の子がランニングに参加してきた。おじさん2人を除いて、みな僕を追い越していく。みんなペースが速いなぁ。それとも僕が遅すぎるのか。
 不思議なことに最近は足が順調。ウォーキングのときにひざに痛みが何回か走り、不安ではあったが、走り始めると何の問題もない。でもちょっと足が重いかな。今日は、熱気のせいか、体力的にきつい。で、あっという間に15分経過。
 はぁはぁいいながら走り続ける。中学性男子は常にハイペースで走っている。主婦っぽい人、女の子もそのあとを追う。僕の場合、あんまり速度上げるとあとが続かないからなぁ。と、女の子が僕を追い越していくときに、僕のほうをチラッと見る。目が合った。何を考えたのか。
 その女の子はそもそも何でランニングをしているんだろうという疑問がある。だって身体を鍛えるには小さすぎるし、体力づくりって歳でもないだろうに。その女の子が、ポニーテールを揺らしながら、ひょこひょこと余裕な感じで走っている姿がなんとも面白かった。なんで走ってんだろう?なんか笑いそうになる。
 今日も時間のたつのがはやい。もう20分も走ったのか。この頃になると体が慣れてきて余裕の心が生まれる。気力もまだ衰えていない。今日は頑張って45分間を目指すか?そんなことを考え始めた。この気力ならいけそうだ。体力的にも問題ない。決めた。45分目指そう。
 25分になってひたいに汗が流れ始めた。最近汗かくのが遅くない?汗を指でぬぐう。
 30分になった。あと15分。いけるのか。いつもなら35分で終了。10分オーバーくらいいけるんじゃなかろうか。
 35分。あと10分。ところが35分を過ぎた段階で身体に異変が。あれ、なんか上半身の負荷がはんぱない。立ちくらみで目の前が真っ白になっていく感じに似ている。意識が遠ざかりそうだ。これはやばい。とてもじゃないが45分までもたない。これ以上走ったら倒れそう。…やっぱりだめだ。40分で終わりにするしかない。
 40分経って、今日はこれくらいに。ウォーキングに切り替える。うわ、足がふらふらする。手すりにつかまらないと倒れそう。たった5分間延長するだけでこんなに体力が消耗するとは。この前の比じゃないくらいの疲労感。ウォーキング1周すらとても辛い。
 タオルを取って、ロビーに向かう。階段が…足を踏み外しそう。手すりにつかまりながら、階段をふらふらしながら下りる。財布を取りに行かないと…お金…ポ〇リ。一刻も早くポ〇リが欲しい。
 ポ〇リを買って、ソファーで一気に飲む。うわぁ、この快感が最高すぎる。もう飲み干してしまった。自販機の飲料はとても冷たいのでおいしすぎるのだ。…もう1本欲しい。もう1本買って半分以上飲み干す。するとすごい眠気に襲われる。眠すぎる。おまけに甘いものが無性に食べたい。目を閉じ、半分寝ながらケーキ1ホールの映像が頭に浮かぶ。ケーキを1ホール全部食べつくしたい。ケーキ…ケーキ…と思いながら寝そうになるのを我慢する。帰りにコンビニでケーキを買って帰るか?お金あんまり持ってきてないからケーキをたらふく食べられない。
 …しばらくして少し落ち着く。ケーキは明日だ。明日食べよう。眠気も少しおさまる。
 ふらつきながら着替え、外に出る。夜風が涼しい。シャツが濡れているのでよけいに涼しい。風ひかなきゃいいんだけど。