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zoom RSS コートのスライダー修理の話

<<   作成日時 : 2018/12/06 20:31   >>

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 冬場にはスクーター用のコートを着ている。僕は常にスクーターで移動しているので冬場にはかかせない。これがなかなか機能性があって、肩とひじ部分にプロテクターも内蔵している。もう購入して6,7年くらいになるが、色落ちもせず、袖口もぼろぼろにならないのでいまだ現役だ。あと何年かはもちそうな、けっこう丈夫なコートだ。
 スクーターに乗る以上、風をまともに受けるので歩きや自転車の人よりも寒さを感じやすい。なので他の人よりも早い段階からコートを出して着ていた。ある日、外出先から帰り、前のジッパーを下に引っ張りおろそうとしたところ、”ボキッ!”っとスライダーが壊れてしまった。正確には”ボロッ”っといった感じ。
 スライダーとはジッパーの、あの取っ手があって上下する部分。金属製なので丈夫だと思っていたのに…。取っ手が壊れてしまったので上下するのにとても不便だ。とうとうこのコートも寿命なのかとも考えたが、スライダーが壊れただけなのにコートごと買い換えるのはもったいない。いっそのことスライダーだけ新品のと交換できないものか…と考えた。
 ネットで調べてみる。最初はスライダーっていう言葉も知らなかったのだが、いろいろと知ることができた。アマゾンとかにもスライダーを交換するツールが売っているみたいだ。なるほど、ジッパーの上下に留め金部分があって、それをはずさないといけないのか。しかもその留め金をはずすためのペンチのようなものを使わないといけないのか。まてよ、隣町の裁縫用具を売っている某有名なチェーン店に修復ツールは売ってないかな。
 とりあえず、今は即席で修理することにした。コートのスライダーは2つなぜか付いている。この下のほうのスライダーはまだどこも壊れてはいない。どうせ下のスライダーは普段使うことはないのだから、これを上にもってきて、上の壊れたスライダーを下に収めれば違和感なく使えるじゃないか。でもそのためにはスライダー2つをはずして、上下入れ替えて再び戻さなければならない。ジッパーの下からははずすのは無理だから(というか、下からはずそうとするとジッパーの下の留め金が壊れてしまう恐れがあるため{下の留め金がばかになってしまうとスライダーが下にするっと抜けてしまう可能性がある})、上のほうにスライダーを引っ張りあげてジッパーからはずそうと試みる。硬くて取れない。そこでラジオペンチ2つもってきて、まず上の壊れたスライダーをごういんに広げようとする。金属製なのでなかなか硬いが…なんとか広がった。さて抜けるか。力を入れて引っ張るとまず半分くらいまでは抜けた。あとはなんとか工夫して…抜けた。とりあえずは一つ壊れたスライダーを引き抜くことができた。次は下のスライダー。力は要るがいろいろと角度を変えつつ引っ張ってみると、なんとか抜けた。次は上下を変えて、スライダーを再びジッパーに戻す作業。壊れたスライダーを先に入れて、次に壊れていないものをジッパーに入れ込む。なんとか両方とも入った。上の留め金もちゃんとスライダーをおさえる事ができるので壊れてはなさそうだ。下のスライダーはペンチで広げたのでひしゃげてはいるが、まぁ一時的にはこれで使えそうだ。
 休日に近くのショッピングモールの洋服修理屋さんに行ってみることにした。店内の様子をチラッと見て一度通り過ぎ、数分後再び訪問する。話しかけてみる。
 「このスライダーを直して欲しいんですけど。」
 話を聞いてみると、この手のものはスライダーだけ交換は無理らしい。ジッパーそのものを交換するしかない。コートなのでジッパーも長め。料金5000円、修理期間一ヶ月。オウフ、料金も高いが、これから寒くなるのに一ヶ月も待てないでござるよ。
 「じゃあ、また春になったらもう一度お伺いします。」
 と言い残し、お店をあとにする。
 う〜ん、5000円かぁ。まぁ買い換えるよりは安いけど、意外に高いな。しかも一ヶ月はけっこうかかるな。来年暖かくなるまで、この即席で持ちこたえられるのか。いちおうジッパーは今のところ正常に機能している。しかしまた壊れたりしたら…今度は修理できまい。その足で今度は某有名裁縫用具チェーン店に行ってみた。おなじショッピングモール内にあるので歩いてお店に。そこに修理キットが置いてあることを期待しながら。
 着いた。普段裁縫とは縁がないので、どこに何がおいてあるのかわからない。でもスワロフスキーくらいは知っている。あれはなかなか面白そうだし、一つくらいオリジナルグッズを作ってみたいものだ。
 お店中探した。ジッパーはあった。ジッパーごとは売っている。しかしスライダー単体では売ってない。僕が欲しいのはスライダーだけなんだけど。この某有名裁縫用具店には必ず置いてあると思ったのに。置いてないってことは需要がないってことなのか。
 それから数日たった。時々ジッパー修理のことを調べていた。スライダーだけ壊れたんだから、スライダーだけ交換したいんだけどなぁ。スライダーを売っているお店は見つからないし、来年の春まで待つしかないのか。でもあきらめきれない。

 いままでどんな調べ方してたのかわからないが、隣町に修理屋さんを発見!しかもスライダーだけ交換できますという文言が!このお店だ。僕が求めていたのはこのお店に違いない。バイクで全然いける距離だ。
 そのお店には昼過ぎに到着した。お昼時に訪問するのは迷惑かなぁと思いつつ。昼ごはん食べてるかもしれないし。予想以上に普通のクリーニング店。そういえばクリーニング屋さんだったっけ。ここで修理は可能なのか?お店の外に洋服修理の文字が。ここであってるんだ。
 中に入るとお店の奥におじさんが!この人が修理してくれるのか。コートの壊れたスライダー部分を見せてこれまでの経緯を話す。
 するとパーツボックスを持ってきた。中を開けるととてつもない量のスライダーが!三段式のパーツボックスの中に雑然と入れてある印象。僕のコートのスライダーは通常のに比べて大きめだ。こんな大きいスライダーはあるのか。あった。
 「日本で作ってないからアメリカのYKKから注文したんだよね。」
 これはすごい。スライダーに対する情熱が感じられる。話を聞いていると、仕事に対する誇りとか、職人的気質が伝わってくる。
 手際よく、修理してくれた。ジッパーの上の留め金をニッパーではずし、アメリカ特注のスライダーを差し込む。コートの下までおろしてジッパーを閉めると何の問題もなく機能した。そして新しい留め金をペンチで固定して…。なんだか目の前で魔法を見させられている気分になった。これが職人てぇやつなのか!修理に2,3日かかるかなぁと思っていたが、ものの数分で仕上げられた。これを魔法といわずして何という。僕のコートがよみがえった瞬間だ。
 「うちは革ジャンとか、ミリタリー系の服の修理を主にやってるんだよね。」
 話を聞くと、日本中から洋服が、修理してもらうために運ばれてくるという。スライダーの入っている未開封のダンボールを見せてもらった。小さなダンボールだが、これで5万円位するという。どんなスライダーでも在庫を確保しておくというその姿勢。まさしく尊敬に値する職人さんだ。以前に行ったショッピングモールの洋服修理屋さんで5000円すると言ったところ、
 「5000円は安いよね。でも修理する段階になってから後悔するだろうね。」
 僕のコートのジッパーはコートの中から縫い付けてあり、ほどくのも大変だし、縫い付けるのも大変だという。ジッパー自体が壊れたらもちろん全交換で、こちらのお店でもそのくらいはかかるらしい。でも僕のコートの場合、ジッパーには損傷がないので、スライダー交換だけで済んだのだ。修理代1500円!安い!これでもうしばらくはコートを買い換えないですみそうだ。言いきれないほどのお礼を言い、お店をあとにする。

 スライダーが壊れただけで服を買い換えるよりもいい方法がある。あきらめちゃいけない。洋服が壊れて、でもまだ着れそうと思っている方は、ぜひ近くに職人さんがいないか探してみることをお勧めする。

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